WONK WONK

荒田洸(WONK)

東京発のソウルミュージック・バンド。メンバーはKento NAGATSUKA(vo)、Ayatake EZAKI(key)、Kan INOUE(b)、Hikaru ARATA(ds)の4名。ジャズを背景にネオソウルやヒップホップ、ビート・ミュージックなどの要素を注入した現代的感覚のサウンドが特色。2013年に始動し、2015年のフリー・アルバム『From The Inheritance』や独創性の高いライヴが話題となり、翌年に1stアルバム『Sphere』を発表。ラヴ・エクスペリメントとの共作『BINARY』などを経て、2018年にリミックス作『GEMINI:Flip Couture #1』をリリース。

——パーソナルバイヤーの印象から教えてください。

この話をいただく前からOvallさんがやられているなどで知っていましたが、レコードを選んであげるということだけでも付加価値があるのに、それに加えてアーティストが選んであげるということで、さらにサービスとしてワンランク・アップがあるんじゃないかなと思います。リスナーの方も届いたレコードをただ聴くんじゃなくて、アーティストたちのチョイスというフィルターを通過することによって、より深く味わうことができるんじゃないかと。より音楽を深く聴く楽しみが増えるというか。CDやデジタルで持っていた音源でも、レコードで聴くことによって新たな発見があるもので、たとえばこの曲のこの部分には薄っすらとシンセが入っていたんだと気づかされたり。リスナーの方たちに対する一種の啓蒙活動的なところもあるんじゃないかと思います。

——レコードの魅力は何だと思いますか?

今の話につながりますが、レコード盤を扱うことによって細部まで音楽を聴くようになるし、大切に扱おうという意識も生まれますね。それからジャズ・バーやソウル・バーに行くと、基本的にレコードをかけていると思いますが、そうした場所ではレコードをきっかけにコミュニケーションが生まれることがある。マスターにこの曲は何ですかと訊ねたりして、それからいろいろ会話が弾んでいったりと。レコードのほうがそうしたコミュニティが生まれやすいかなと思いますね。この前も大阪で知り合いがやっているソウル・バーに行ったんですけど、そこでマスターが薦めてくれたのがディズニーの古い映画のサントラで。音はノイズが入っていて良いとはいえないけど、それが逆に味となってディズニーの歴史の重みを感じさせてくれる。東京に帰ってからすぐ探して買いましたけど、それはレコードだからこその味わいですよね。


——影響を受けた音楽を教えてください。

小学3年生くらいでヒップホップに出会って、当時はクーリオとか聴いてました。それから並行してプリンスとトニー・ベネットを聴き始めて、ヒップホップとそのルーツであるファンクやジャズにも入っていった感じです。トニー・ベネットはジャズの中でもポップス寄りのシンガーですが、その後中学生の頃に母にブルーノート東京へ連れていってもらって、マッコイ・タイナーのビッグ・バンドを観たんです。それからインストのジャズというか、より本格的なモダン・ジャズにもハマっていきました。WONKのやってる音楽はその延長線上にあって、ヒップホップぽいビートの上でジャズがあって、ライヴではファンク的なアプローチもやるといった具合です。僕個人のドラマーとしてはスティーヴ・ガッド、ザ・ルーツのクエストラヴ、それからビートメイカーのBudamunkさんからの影響が大きいです。ドラムを始めたきっかけがスティーヴ・ガッドで、彼はスタジオ・ミュージシャンとしてエリック・クラプトンからチック・コリア、アル・ジャロウなどいろんな人たちとやってますが、そうした仕事をインターネットでひとつひとつ調べて参考にしましたね。ライヴもたくさん観て、福岡までそのために行ったこともあります。


——今日持ってきていただいたレコードを紹介してください。

3枚持ってきましたが、まずセロニアス・モンクの『Thelonious Himself』。ピアノ・ソロのアルバムで、思い入れの深いレコードです。ジャズ・ピアノではマッコイ・タイナーとかオスカー・ピーターソンも好きですけど、彼らのようにテクニカルでバンバン弾くタイプとモンクはまた違っていて。精神病を患っていたところもあったのですが、生き方がカッコいいというか、ある意味でラッパーのようでもあり、そうした生き方が音楽にも表われているアーティスだと思います。異端児というか、当時の定番的なピアノ・スタイルをほとんど無視した独自のスタイルでやっていて、それで押し切って自分の個性で突き進んでいくのは本当にスゲーなと思います。WONKの名前もモンクからとってますが、それくらい憧れのあるアーティストです。

続いてはロバート・グラスパーの『Double Booked』。名盤中の名盤で、既にいろいろ語られてますが、ジャズとヒップホップを本当にうまく混ぜて成功したのがグラスパーだと思います。その後の『Black Radio』とかよりも個人的にはこのアルバムがいいなと思っていて、前半のトリオでやっているパート、後半のエクスペリメントの原型となるパートというアルバム構成が、一枚のアルバムとしてすごくうまくハマっているなと思います。ヒップホップに寄り添い過ぎることなく、ジャズのマナーでヒップホップをやっていて、それからいい意味で「汚い」音だと思います。ドラムの音ひとつとってもコンプレッサーやEQが極端にかかっていて、そこだけ見ても一般的なジャズとは違うベクトルを持っているのですが、そうしたところが独特のザラつきを生んでいるんじゃないかと。グラスパー以前にもジャズとヒップホップの融合はあって、たとえばジャジー・ヒップホップとか呼ばれるのもあったけど、どこか音が綺麗過ぎるところがあって、個人的には何か違うなという感じがあった。BGMとして聴き流すぶんにはいいけど、作品としてはあまり面白みがないというか。でも『Double Booked』の音の「汚い」感じ、ガンガンにテクニックを出して押し切っていくところとか、アルバムとして濃いなと思います。

最後の一枚はGREEN BUTTERの「The Smooth Route」と「Where The Heart Is」のカップリング・シングル。mabanuaさんとBudamunkさんのユニットで、『Get Mad Relax』というアルバムも出してますが、今日持ってきたのはそこからカットされた7インチです。一言でいって勉強になるレコードで、実務面でも参考にするところが多くて、WONKで制作する上でも影響を受けています。『Double Booked』ではクリス・デイヴがドラムを叩いているのですが、その前にクエストラヴがいて、それからJ・ディラという存在に遡ることができる。J・ディラがドラムの音を捩れさせたことは有名で、それからディアンジェロの『Voodoo』でのクエストラヴがさらに捩れさせ、クリス・デイヴがそれをさらに極限に持っていったわけですが、Budamunkさんの音はその上をさらに突き抜けているというか、攻めています。もう捩れとかヨレとかのレベルじゃないけれど、それが逆にとても気持ちいいですね。


申込者へのプレゼント用のメッセージカードも記入してもらいました。

——今回は、どういったレコードを選ぶ予定ですか?

自分のルーツにあるヒップホップ、ジャズ、ソウルやファンクという軸を中心に選んでいきたいと思います。WONKの根底にある音楽、ベースとなるような音楽で、今っぽい音というよりも1970年代とかの昔の音楽が中心になると思いますが、最近のものでもレオン・ブリッジスとか古い時代の音作りを踏襲した作品もあるので、そうしたものも混ぜていきたいなと。

——最近の活動や今後のイベント、リリース情報を教えてください。

7月にEPの『Moon Dance』をリリースして、その後8、9月に全国ツアーを行いますので、よろしくお願いします。

  • 社長(SOIL&”PIMP”SESSIONS)

  • 島田翼(PRIZMAX)

  • TOMOMI(SCANDAL)

  • 荒田洸(WONK)

社長(SOIL&”PIMP”SESSIONS)

SOIL&"PIMP"SESSIONSのアジテーター。ジャズの枠組みを超えたパンキッシュでエネルギーに満ち溢れたパフォーマンスは世界中で高い評価を受け、数多のビッグフェスティバルに出演中。また、社長のもう1つの顔であるDJは、96年より活動を開始。ジャズを軸にしながらジャンルの壁を超えた選曲で、高揚感に包まれたフロアを演出している。 近年では様々なアーティストへの楽曲提供やリミックスを行うなど、作曲者・プロデューサーとしての能力も評価されている。さらに今年7月に地元福井にて初開催された「ONE PARK FESTIVAL」の音楽顧問を務めた。 INTERVIEW

島田翼(PRIZMAX)

神奈川県・横浜市出身。フランス人を祖父にもつクォーター。ミャンマーを中心とした海外での人気も高い国際派ダンス&ボーカルユニット・PRIZMAXのパフォーマーとして活躍中。 INTERVIEW

TOMOMI(SCANDAL)

1990年、兵庫県出身。2008年にガールズバンド・SCANDALのベース & ヴォーカルとしてメジャーデビュー。
国内外問わずに多くのフォロワーを持ち、世界中でコンサートを行っている。
2019年にはSCANDALのプライベートレーベル「her」を設立。 INTERVIEW

荒田洸(WONK)

東京発のソウルミュージック・バンド。メンバーはKento NAGATSUKA(vo)、Ayatake EZAKI(key)、Kan INOUE(b)、Hikaru ARATA(ds)の4名。ジャズを背景にネオソウルやヒップホップ、ビート・ミュージックなどの要素を注入した現代的感覚のサウンドが特色。2013年に始動し、2015年のフリー・アルバム『From The Inheritance』や独創性の高いライヴが話題となり、翌年に1stアルバム『Sphere』を発表。ラヴ・エクスペリメントとの共作『BINARY』などを経て、2018年にリミックス作『GEMINI:Flip Couture #1』をリリース。 INTERVIEW

  • 大槻ケンヂ

  • 江島啓一(サカナクション)

  • THREE1989

  • 真行寺貴秋(BRADIO)

大槻ケンヂ

1966年東京生まれ。筋肉少女帯のボーカルとして活躍する他、バンド“特撮”、ソロプロジェクト“大槻ケンヂミステリ文庫”としても活動中。 テレビ・映画の出演や小説、エッセイの執筆など多岐に渡る活動を続けている。 2018年にはデビュー30周年記念のアルバム「ザ・シサ」を発売した。 INTERVIEW

江島啓一(サカナクション)

北海道 札幌市出身。
サカナクションのドラマーとして2007年にメジャーデビュー。2019年には全国アリーナにて6.1chサラウンドシステムを導入したツアーを実施。6月には6年ぶりとなるニューアルバム「834.194」をリリース。DJとしても、サカナクション山口一郎が発起人として恵比寿LIQUIDROOMにて開催されている音楽と様々なカルチャーが混ざり合うイベント「NF」への出演や渋谷EN-SOF TOKYO にてMAA氏と共に企画を立ち上げ活動している。 INTERVIEW

THREE1989

西暦1989年生まれの3人で構成されたエレクトロバンドTHREE1989(読み:スリー) Shohey(Vo)の圧倒的な歌唱力と美声、Datch(DJ)が生み出す、時にアッパーで時にディープなグルーヴ、Shimo(Key)の様々な楽器を使いこなす高いアビリティを駆使しパフォーマンスを行う。 1970~80年代のR&B、ジャズ、ロックなどに感銘を受けたメンバーが創り出す、現代的なサウンドの中に当時の懐かしさを感じる、ニューノスタルジックな楽曲が特徴。 INTERVIEW

真行寺貴秋(BRADIO)

日常の世界(Rule)に、素敵な時間・空間のイメージを加え(Do Image On)、良き変化(Break)を与えるがバンド名の由来であり「日常に彩りを加えるエンターテインメント」をコンセプトに結成された真行寺貴秋(Vo)、大山聡一(G)、酒井亮輔(B)からなるファンキーなバンド BRADIO。『音楽って素晴らしい』を共有したい。Are You Ready Funky Party People!!2010年結成。2017年10月シングル「LA PA PARADISE」でワーナーミュージック・ジャパンからメジャーデビュー。2018年7月に最新アルバム「YES」をリリースし、9月からは全国21都市をめぐるアルバムツアー「YES Release tour 2018〜ORE to OMAE de BOOM BOOM BOOM〜」を開催。2019年5月からは初となる47都道府県ツアーをスタートさせる。 INTERVIEW

新羅慎二(若旦那)

2003年に湘南乃風のメンバーとして「若旦那」名義でミュージシャンデビューし、 2011年よりソロ活動をスタート。自身のアーティスト活動の他にもプロデュースや作詞という形で加藤ミリヤ、関ジャニ∞、JAMOSAといった様々なアーティストの作品に参加。2018年からは本名「新羅慎二(Nira Shinji)」名義での活動を始めた。2018年12月に上演されたフラメンコ舞踊劇「Ay 曽根崎心中」への出演をきっかけに、フラメンコのカンテ(唄)での表現を追究している。2017年には本格的に俳優としての活動をスタートさせ、テレビドラマや映画、舞台にも出演。ラジオパーソナリティや漫画原作、雑誌『BARFOUT!』や『SENSE』での連載、イラストや絵画にも表現の幅を広げて活動。さらにムコ多糖症候群患者の支援活動や自然災害被災地の支援活動を継続的に行っている。 INTERVIEW

コムアイ(水曜日のカンパネラ)

アーティスト。1992年、神奈川生まれ。音楽ユニット「水曜日のカンパネラ」でのミュージシャン活動の他に、映画『猫を抱くもの』に出演するなど、モデルや女優、ナレーターなど様々なジャンルで活躍。2018年6月、EP「ガラパゴス」をリリース。同ツアーではアジア10都市を巡るなど、海外にもフィールドを広げている。 INTERVIEW

D.A.N.

2014年に、櫻木大悟(Gt, Vo, Syn)、市川仁也(Ba)、川上輝(Dr)の3人で活動開始。いつの時代でも聴ける、ジャパニーズ・ミニマル・メロウをクラブサウンドで追求した音楽を展開。2015年、16年には、FUJI ROCK FESTIVALへ出演。ほかにもジェイムス・ブレイクやザ・エックス・エックスといった海外アーティストの来日公演でオープニング・アクトを務める。2017年には、初の海外公演をロンドンで行い称賛を浴びる。また、滞在中にフローティング・ポインツのスタジオで制作活動を行い、ジャイルス・ピーターソンのラジオ番組Worldwide FMにも出演している。2018年にはセカンドアルバム『Sonatine』をリリースした。 INTERVIEW

Ovall

Shingo Suzuki(ベース)、mabanua(ドラム)、関口シンゴ(ギター)によるトリオバンド。2009年、アルバムリリース前にも関わらず朝霧JAMに出演。翌2010年3月にファーストアルバム『DON’T CARE WHO KNOWS THAT』をリリース。iTunes HIP-HOPチャートで1位。タワーレコード bounce 年間チャートで総合8位を記録。2013年にOvallとしての活動を休止し、ソロ活動に専念する。2017年に活動を再開し、2018年に、FUJI ROCK、RISING SUN、GREENROOM、Sunset Liveといったフェスに多数出演。また、台湾での単独公演も成功させる。また、映画「ハード・コア」の劇伴やエンディングテーマ「なだらかな夜 feat. Gotch」、テレビ朝日系ドラマ「dele」の劇伴にも参加。 INTERVIEW

Yuka Mizuhara

モデルとして国内のファッション誌をはじめ、パリコレクションに出演するなど、 注目を集めているモデル / DJ。インスタグラムのフォロワーは約40万人と、 同世代の女性たちからも支持が高い。DJとしての活動の場も広げて、 英・NTS RADIOにも出演しDJミックスを配信している。 INTERVIEW